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食物繊維について

 食物繊維は大腸で発酵して便通をうながし、さらに消化・吸収されずに大便に出てしまう食品の成分で、以前は何の役にも立たないものと考えられていました。しかし1970年代ころから食物繊維のとり方が少ないといろいろな病気が起こりやすくなることがわかってきて、糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルに次ぐ“第6の栄養素”といわれるようになりました。食物繊維を意識した食生活で健康なからだづくりを目指しましょう。食物繊維には、植物や動物から得られたもの、化学的に合成されたものがあります。また、水に溶けてゼリーあるいはこんにゃくのようになるもの(水溶性食物繊維)と、セルロースのように水に溶けないもの(不溶性食物繊維)に大きく分けられます。水溶性食物繊維は腸内で発酵して酸を生じるため、腸を刺激して便通をうながしたり、腸内の有害な細菌(悪玉菌)を減らす作用があります。また、有害物をくっつけて排便し、結果的に善玉菌を増やす働きもあります。それに対し、不溶性食物繊維は変化されにくく、からだは異物として排泄しようとするために、便の量と回数を増やします。

 食物繊維は精製されていない穀物、豆、いも、野菜やきのこ、海藻、果物などに多く含まれます。また、肉、魚、卵など動物性タンパク源にはあまり含まれていません。

 食物繊維の作用は次のとおりです

1. 歯やあごを強くし虫歯を予防
2. 唾液の分泌を多くして満腹感を出す
3. 消化管の働きを活発化する
4. 腸内の有用菌群を増やし腸内環境を改善する
5. コレステロールの吸収を抑える
6. 食後の急な血糖値の上昇を防ぐ
7. 食塩のナトリウムを排泄
8. 腸内の有害物質の排出を促進する
9. 腸の蠕動運動を活発化し、内容物をすみやかに移動させる
10. 便をやわらかくする。便の硬さを増す
11. 環境汚染物質・食品添加物などの毒性を軽減する


 一方、食物繊維のとりすぎは脂質やビタミン、カルシウムや鉄の吸収を妨げるため、これらの不足を招きます。また、消化不良から下痢を起こすこともあります。消化吸収力の落ちている人、やせ型の人、不規則な生活で貧血気味な人、骨粗鬆症の心配があるというような人は食物繊維の取りすぎに注意する必要があります。

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