ビタミンとは必要量は微量であるが、生命に不可欠で体内で合成できない有機化合物です。ビタミンが代謝されてエネルギーになることはありませんが、例えばビタミンB群はエネルギー産生には必須の栄養素です。このようにビタミンは通常生体の調節的機能を果たす栄養素なのです。
1.ビタミンA
ビタミンAにははじめからビタミンAのかたちで動物性食品に多く含まれるレチノールと緑黄色野菜に多く含まれ体内でビタミンAに変わるβ-カロテンがあります。レチノールを多く含む食品としてはレバー、銀だら、うなぎなど、β-カロテンを多く含む食品は小松菜、にんじん、春菊などです。ビタミンAの働きには以下のものがあります。
1.夜盲症、視力低下を防ぐ
2.皮膚や髪の健康を保ち骨の発育を助ける
3.鼻やのど、消化器、呼吸器、子宮などの粘膜を健やかに保つ。
風邪などの感染症に対する抵抗力がつく
4.粘膜のがんを抑制する
5.β-カロテンは老化・がん・心臓病の予防、免疫機能強化にはたらく。
ビタミンC・Eと一緒にとると紫外線への抵抗が増す。
6.成長促進作用
2.ビタミンB1
糖質が分解されてエネルギーに変わるとき酵素がはたらきます。その酵素を助ける働きをするのがビタミンB1。B1が不足すると酵素の働きが不十分になり乳酸などの疲労物質がたまって疲れやすくなり、脚気の初期症状(手足のむくみ、動悸、食欲不振など)がみられます。また、糖質は脳や神経の大切なエネルギー源でもあります。B1が不足して糖質からの十分なエネルギーが補給されないと、イライラして怒りっぽくなったりします。たばこ、過量のお酒、過度の運動はB1不足を招きます。B1が多く含まれる食品は豚肉、うなぎ、大豆、枝豆、小麦胚芽、そら豆、かれいなどです。
3.ビタミンB2
ビタミンB2は健康な皮膚や髪、爪を作ります。目の粘膜の発育も助け成長促進作用は他のビタミンよりも強いのです。脂質がエネルギーを生み出すときに働くB2は糖質の代謝にもかかわっています。B2不足だと脂質がエネルギー源として利用されにくくなってしまいます。B2は動脈硬化を進行させ、発癌性もあると言われている過酸化脂質が体内に出来るのを防いでいます。口内炎、皮膚のただれ、眼の充血はB2不足。ストレスの多い人、脂質を多く取る人は不足になりがちです。B2を多く含む食品はレバー、うなぎ、かれい、さば、いわし、かき、卵、牛乳などです。
4.ビタミンB6
タンパク質をつくるビタミン。脂肪の代謝にも役立ち、肝臓に脂肪がたまらないように働くことがわかっています。腸内細菌で合成されるので欠乏症はおこりにくいのですが、抗生物質を長期服用している人や妊婦は欠乏しやすいので多めにとった方が良いでしょう。つわりの症状を軽くさせます。ビタミンB6を多く含む食品はまぐろ、さんま、牛レバー、豚もも肉、バナナ、アボガド、さつまいもなどです。
5.ビタミンB12
葉酸と協力をして赤血球のヘモグロビンの合成を助けています。ビタミンB12の吸収には胃液から分泌されるタンパク質の1つが必要なので胃を摘出した人は不足になりがちになるので補給しなければなりません。ビタミンB12を多く含む食品はあさり、かき、レバー、しじみ、さんまなどです。
6.ビタミンC
壊血病の予防因子としてオレンジ果汁から発見されのちにビタミンCと呼ばれるようになりました。ビタミンCの働きの全容はまだ判っていませんが、以下のような働きがあると現在のところ言われています。
1.活性酸素の害を防いで老人性白内障を予防する。
2.貧血を予防する(鉄の吸収を約4倍にする)。ストレス、疲労を和らげる。
3.風邪を予防し、回復を早める。
4.肌にはりをもたせる。粘膜や骨を強くする。
5.アレルギー反応を抑える。
6.血中コレステロール値を正常にする。
7.壊血病を予防。発がんを抑制する。
ビタミンCを多く含む食品はイチゴ、みかん果汁、キウイ、ブロッコリー、柿などです。1日に100−150mgくらい摂取するとよいでしょう。
7.ビタミンD
ビタミンDはカルシウムが骨に作られたりする過程を調節する働きがあります。また、腎臓からのカルシウムの排泄を調節し血液中のカルシウム値を正常に保つ働きがあります。骨を強くするためには、カルシウムの摂取と一緒にビタミンDの摂取も必要なのです。ビタミンDを多く含む食品はレバー、バター、卵黄、たら肝油などです。
8.ビタミンE
ビタミンEはまさに老化防止ビタミンです。老化とは細胞内に過酸化脂質がたまり、機能が低下した細胞が増えていくことです。過酸化脂質は不飽和脂肪酸と酸素が結合してできる物質で、細胞膜を壊し栄養分の補給と老廃物の排出をスムーズに行えなくして、細胞の働きを低下させてしまいます。不飽和脂肪酸は細胞膜を構成するリン脂質の一員として体に弾力性を与える重要な成分です。しかし不飽和脂肪酸が原因となって、過酸化脂質ができて老化が進んでしまうことが原因です。ここでビタミンEの活躍が光ります。酸素と不飽和脂肪酸の結合を妨害する抗酸化作用があり、その作用によって過酸化脂質の生成を抑えて老化の進み具合をスローテンポにしているのです。つまり、老化が遅くなった分だけ若さを保てるというわけです。ビタミンEを多く含む食品はアーモンド、ヘーゼルナッツ、うなぎ蒲焼き、ひまわり油などです。
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